小川忠太郎先生剣道話(12)~この「ただ」が修行!~
(前回より続く)
【切り結ぶ刀の下こそ地獄なれ、ただ切り込めよ神妙の剣】。この「ただ」という所が大事だね。
こうしたら何か得られるんじゃないかとか、何も考えずに、一切を捨てて、ただ切り込む。この「ただ」が修行なんだ。
これが極意だね。
坐禅だっでただ坐わればいい。坐禅を組んで悟りを開こうとか、なんとかかんとか、そんなものは要りはしない。
ただ坐わればいい。
法に従って、「ただ」やればいい。
それを生活に入れて、勉強する時は「ただ」やればいい。仕事だって「ただ」打ち込んでいればいい。右顧左眄しない。
だから、その「ただ」ということを自得するのが剣道だ。
「刀の下こそ地獄なれ」。地獄の所で「ただ」切り込めばいい。「ただ切り込めよ神妙の剣」。
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