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執筆者の写真宏道会案内人

続、地稽古は「形」の試験 小川忠太郎先生剣道話(32)

小川忠太郎先生剣道話(32)~続、地稽古は「形」の試験~

(前回より続く) 四本目は、相手がどうだか分からない場合がある。 分からないから、打たれない位置で相手の意志を、こう押さえて確かめる。 真剣になると段取りが細かい。こう押さえて、しかも左へ寄ってみる。 相手は打つ意志があるんだからね。打ってくるところを、「パン」といく。 五本目は、脇構えで相手(打太刀)は正眼。(打太刀が)正眼から打っていけば必ず摺り上げられることは分かっている。 だから打っていかない。 脇構えから下段になって、下から攻め上げて相正眼<注1>になってもまだ打っていかない。 どうしようもないから、こんどは(打太刀が)突きにくる。突きには応じないわけにいかないから、突き返す。 ここは互角なんだ。互角だけれども仕太刀の気力の方が勝っている。 このままなら互角で勝負はない。ここで無理をするから(仕太刀に)打たれる。 そういうことを頭に入れておいて、稽古でどこで打たれたかを、形で反省する。 そうすると形が生きる。 形と切り返し、掛かり稽古で体を練っておいて、後は形と稽古の一致。 一刀流は、形が100本もあるんだから、どこかに入っている。 そういうふうに、無駄のないようにやってください。 <注1>…お互いが正眼になること。 昭和55年5月 (『小川忠太郎先生剣道話 第一巻』より) タイトル、構成、注、( )…栗山令道

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