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続「世の中のことは、みんな剣道だ」(石田和外) 小川忠太郎先生剣道話(43)

小川忠太郎先生剣道話(43)~続「世の中のことは、みんな剣道だ」(石田和外)~

今、世間で流行っている剣道はどうかというと、道具を付けて「当てっこ」なんだ。つまり、試合だね。試合に勝つことを目的としている人がほとんどなんだ。 皆さんのような小学校の生徒が試合をする。 この間も日本武道館でやったでしょ。何千人も集まった。 北海道から来る、九州から来る、たいへんなんだ。親が付いてね。 そうして、試合に負けると、親が子供を殴っているそうだね。 これでは、全然見当が外れてる。 あんな「当てっこ」は、剣道の中に入らない。 そういうことをやっていた者がどうなるか。 「ごまかしても打てばいいんだ」ということになる。 人間として、どんどん堕落していってしまう。 石田先生や加藤先生の剣道は、「当てっこ」じゃない。 自分の心を修行する剣道。 「当てっこ」とは方向が違う。 この剣道をならなくちゃいけない。 ところが、こういう剣道をやっているところは極めて少ない。 それでは、宏道会剣道はどういう剣道か。 みんな、実践の目標として、「五戒」をを胸に入れる。 それから、剣道では一刀流の形。 これも自分を修めること。 それから、静坐。 これも自分を修める法。 これをやっておれば、悪くなれと言っても悪くはなれない。 これを実践していけば。 そういうふうに出来てる。 こういう道場に縁があったということは、皆さんは幸せだ。 ここにある科目をやってさえいればいい。 直心影流の形もある程度までいけばやれる。 そういう道場なんです。 24周年ともなれば、立派な道場だ。 外から学ばなくとも、この中だけでも「ズーッ」と行ける。 そこまで道場として育ったんだ。 皆さんは、ここが道場であるということを知っている。 あとは一人一人のことだ。 これは、一人一人が勇気を出せばいい。 腹の底から「ズンズンズン」と勇気を出してやる。 今日の記念式で「これからやろう」という気を起こしてもらいたい。 昭和55年8月 (『小川忠太郎先生剣道話 第一巻』より) タイトル、構成…栗山令道(宏道会)

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