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執筆者の写真宏道会案内人

自分で納得しない。そこまで行くのが大変 小川忠太郎先生剣道話(29)

小川忠太郎先生剣道話(29)~自分で納得しない。そこまで行くのが大変~

もう少しやって、剣道が楽しみにならないとだめだな。 稽古をやることが楽しい。そうなると、楽しみでやっていることが、楽しいだけじゃなく、足が地に付いてくる。 簡単なように思うけれど、本当にやれば、これなら本物だなんて技は一生涯出はしないんだ。 そこまで行くのが大変だ。 本当の技が一本もないんだ、という所まで修行するのは大変。 大抵、天狗になっちゃうか、さもなければ人に証明されて、「いいんだ」なんて思っちゃう。ここが大変だ。 寺田五郎右衛門なんて先生は、中西先生に一刀流の正統を譲られたけれど、自分で納得しないもの。 そこまで行くのが大変。 禅で言えば師家という所だね。師家に任命されたわけだ。 任命されたが、自分が納得しないんだもの。 ようやく70歳を越えて自信が出来た。 そういう剣道は、自分一個のものじゃないな。本当の道という所まで来ている。 だけど、こういう剣道は、剣道が始まって以来、何人もいないね。3、4人ぐらいのものだろうな。 そういうものだ。 易しいといえば易しい。自分で持っているものだからな。 昭和55年4月 (『小川忠太郎先生剣道話 第一巻』より) タイトル、構成…栗山令道

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